新着情報

Early CDH repair on ECMO: Improved survival but no decrease in ECMO
duration (A CDH Study Group Investigation)

論文:J Pediatr Surg

発行年:2019 Oct

PMID:30898400

先天性横隔膜ヘルニア(conjenital diaphragmatic hernia, 以下CDH)に対する「ECMO下早期」修復術は呼吸機能が最適化され、生存率が向上するように、脱送血用カニューレ挿入から48~72時間以内に修復が行われる。カニューレ挿入後72時間以内の修復手術群とECMO中に修復しなかった群についてCDH研究グループのデータベースより分析した。 主要評価項目はECMO離脱までの生存率(ECMO離脱率)とECMO管理期間とした。対象は早期修復群:284例および非修復群:922例 。早期修復群は予後不良のリスク因子が高く、先天性心疾患で胸腔内肝臓挙上(予後不良因子)の割合が高かった。ヘルニア嚢の存在(予後良好因子)の割合が低い ECMO離脱率は、早期修復群:87.1% vs 非修復群:78.4% (p = 0.002) であった。ECMO期間(中央値)は早期修復群:240.6時間 vs 非修復群:196.8時間 (p = 0.001)であった。

結論:ECMO管理下の早期修復は、ECMOで修復されていない患者と比較し、ECMO離脱率が高率で早期の退院が可能であった。ただし、ECMO管理下で早期に修復された患者はECMOの治療時間が長かった。

久田 正昭先生

関連記事一覧