抄読会を行いました。
論文:Decannulation after cricotracheostomy: a comparison of partial cricoid cartilage resection with conventional tracheostomy
発行年:2021年
雑誌:Acta Otolaryngol
PMID: 33512264
【選んだ理由】
上部消化器グループ研修中に食道癌術後で両側反回神経麻痺をきたし気管切開に至った患者さんがいらして、その際の気管切開術で気道開口部が一般的な第2第3気管軟骨間でなく、輪状軟骨という新しい術式であったため、輪状軟骨を切除する気管切開法をテーマに選びました。
【伝えたいこと】
輪状軟骨を部分切除する外科的気道確保法(輪状軟骨開窓術)は現在一般的に行われている外科的気道確保法(以下、一般法)と比較して抜管状況に関して劣性ではないという結果であり、代替法としての位置づけではない。ただし、一般法では困難な症例でも輪状軟骨開窓術の方が容易で術後合併症が低下するという報告もあり、症例ごとに応じて適応を考える必要がある。
2021年8月12日 初期臨床研修医 饒波先生